はじめてチェロの購入を検討されるお客様に向け、ご検討の際によくご質問を頂く事項をまとめました。チェロ探しの参考になれば幸いです。記載の内容の他にもご質問や疑問などがございましたら大阪梅田店までお気軽にお問合せ下さい。
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2022.4.1 一部掲載内容更新
ブログ:気ままにチェロ気分
こちらのコラムは梅田店公式ブログ【気ままにチェロ気分】の記事を中心にまとめております。よろしければブログもご覧下さいませ。
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よくある質問:チェロ本体
よくある質問:チェロ弓
①弓の予算はいくら位ですか?
②色々な弓がありますが、値段の違いはなんですか?
③楽器に合う弓とはなんですか?どのように選べばいいですか?
よくある質問:ケース
①ソフトケースとハードケースの違いは何ですか?
②色々なハードケースがありますが、値段の違いは何ですか?
③どんなケースを選べばいいですか?
④どんなメーカーのケースが売れていますか?
回答編:チェロ本体
①チェロセット(楽器本体・弓・ケース)の大体の相場はいくらですか?
⇒はじめて楽器を購入する方であれば楽器本体、弓、ケースの3点セットで20万円後半から70万円くらいがおおよその相場です。
楽器本体以外にも弓やケースをどのようなランク(価格)を選ぶかによってもお値段は変わっていきますが、そのあたりは弓編、ケース編などでも詳しくふれたいと思います。
②色々なチェロがありますが、値段の違いはなんですか?
⇒楽器がどこで製作されたか・楽器のランクなどによってお値段が変わっていきます。
☆リーズナブルな楽器が多い製作地としてはルーマニア(東欧)や中国があげられます。楽器本体で20万円台からあり、検討しやすい価格帯です。
当店の取り扱い楽器で例をあげるなら、Gliga(グリガ)はルーマニアのメーカーでコストパフォーマンスが良く、当店人気のメーカーです。
ルーマニアは国土に弦楽器製作で使用する木材の産地で有名なカルパチア山脈を持ち、グリガはこの良質な材を使用し職人達によりハンドメイドで製作をされております。
音色はふくよかでまろやかな印象です。
Gliga社の楽器製作工程がご覧いただけます。
☆次にご紹介する製作地はドイツです。
ドイツは弦楽器製作における歴史も長く、マイスター制度を導入しているため楽器の品質も安定しています。
(※マイスター制度: 高等職業能力資格認定制度)
初心者の方であれば30万から60万円ぐらいが弾きやすくおすすめです。
当店の楽器を例としてあげますと、Roderich Paesold(ペゾルト)、Lothar Semmlinger(ゼムリンガー)がドイツ製のメーカーでおすすめです。低音がしっかり鳴り、音の発音がはっきりしているので初めての方でも扱いやすいです。
全体的にボリューム感のある音量が楽に響いてくれる点も人気の理由です。
-Paesold、Semmlingerの入門人気機種を動画でご覧いただけます-
☆また、フランスやイタリアなども代表的な製作地としてあげられますが、一般的に価格は100万円以上からとなっており、チェロ本体のお買換え(グレードアップ)やしばらくレンタルでチェロを続けられている方が選択肢に入れられるのが多い印象です。
これからチェロを始められる方には当店のスタッフが試奏や選定のお手伝いをさせて頂いておりますので、お気軽にお申しつけ下さい。
回答編:チェロ弓
①弓の予算はいくら位ですか?
よく楽器本体に対して1/3程度と言われておりますが、必ずしもこれに当てはまるわけではございません。
一般的にチェロセット選び(選定)は、①チェロ本体選び⇒②チェロ弓選び⇒③チェロケース(他、付属品)の順番で段階的に選んで頂くことが多いです。そのため、チェロ本体選びの段階で予算に対してどのくらいの割合の楽器を選択したかによっても②の弓選びの考え方が変わってきます。
今までの経験上チェロ本体の金額の約1/5から1/2程度のお値段がおすすめです。楽器との相性もございますが割合が高ければ、楽器本体のポテンシャルを引き出してくれ、より長くご愛用頂けると思います。
例えばチェロが40万円だとすると、弓の予算は8万円から20万円くらいとなります。
②色々な弓がありますが、値段の違いはなんですか?
まず弓に使用している木材の違いによって値段が変わります。
弓のスティックはブラジル原産のペルナンブーコという木材か、それに近いブラジルウッドが使われるのが一般的です。
ペルナンブーコ材はブラジルのペルナンブーコ州周辺で採取される大変貴重な木材ですが、乱獲により現在はワシントン条約によって取引が規制されています。
(染料や高級家具に使用するためヨーロッパなどへ輸出されておりました)
ブラジルウッド材は数万円クラスまでの弓に使われるのがほとんどで、上質なペルナンブーコ材を使用している弓はおおよそ10万円以上からのご案内となります。
性能の差としては、ペルナンブーコ材の方がレスポンスが良く、音の輪郭もはっきり、そして音に伸びがあります。
楽器と同じですが、製作地によっても予算が変わります。下記は当店にある商品を目安にしています。
★中国・台湾製:予算1万円台から・・・リーズナブルでお求めやすく、まずはお手頃なお値段で始められる価格帯です。
★ブラジル製:おおよそ10万円から70万円・・・反応が良く使いやすい上質なペルナンブーコ材を使っています。
★ドイツ製:おおよそ5万円から70万円(メーカー品)・・・しっかりした音色で安定した品質が強みです。
★フランス製:おおよそ40万円台から・・・持ち心地が軽いものが多く、音色は上品で美しい印象。フランス製が高い理由としては、1人の製作家が木材の選定から仕上げまでを行っているマスターメイド品のためです。
※操作性、音色については、厳密には同じ生産国でもメーカー・職人、更に個体によっても差が生じます。
③楽器に合う弓とはなんですか?どのように選べばいいですか?
楽器と弓の組み合わせで無限大に音色が変わると言っても過言ではありません。
気に入ったチェロを見つけたら、色々な弓で試してみると音色の変化を楽しめます。予算があれば良いペルナンブーコ材を使用した10万円クラス以上の弓を購入されることをおすすめします。
チェロ本体同様にスタッフが試奏や選定のお手伝いをさせて頂いておりますので、お気軽にお申しつけ下さい。
回答編:ケース編
①ソフトケースとハードケースの違いはなんですか?
ソフトケース(写真:左)は布でできたケースで、お値段も1万円台からとお求めやすいです。
対してハードケース(写真:右)は最低でも6万円くらいから上は30万円以上とポンと買うには高い価格帯です。
ソフトケースは布でできているため、ハードケースに比べても圧倒的に軽いですが、衝撃などには弱い点、雨の日の持ち運びには適さないなどの欠点があります。
ハードケースはソフトケースに比べ重いですが、衝撃に強く、雨の日でも持ち運ぶことが出来ます。
また、ケースを立てて保管できますので、省スペースでチェロを保管することが出来ます。※倒れないように注意も必要です。
※写真のケース
左:CC-150 (重量約1.9kg)
右:TOYO Plume Fiber Cello (重量約3.8-4.0kg)
出典:マックコーポレーション/東洋楽器
②色々なハードケースがありますが、値段の違いは何ですか?
ケースの素材(軽さ)や生産地、仕様によりお値段が変わってきます。
一般的に軽ければ軽いほどお値段が高くなっていきます。
【値段と重量の目安】
・7万円以下:4kg以上
・8万円以上:3kg後半から4kg前半
・20万円以上:2kg後半から3kg前半
※おおよその目安です。
フランスのメーカーBAM(バム)、ドイツのメーカーGEWA(ゲバ)は人気の軽量ケースの場合20万円以上の価格帯です。中国製のケースは数万円台からあり、コストパフォーマンスがあるので当店では良く販売となります。
ケースの仕様については、豪華な革張りや特別モデルなどであると重さに関係なく、高額になることが多いです。
③どんなケースを選べば良いですか?
ケースにかける予算が少ない、持ち運ぶ予定があまりないということであればソフトケースでも良いかと思います。ケース(楽器)をぶつけてしまう心配や雨天の問題が無ければソフトケースのコスパは良いと思います。
持ち運びが多く、しっかり楽器を守り保管したい方はハードケースがおすすめです。ケースの外装色に個性が出せるのもハードケースの良さですね。毎回ケース選びの際はまるで洋服を選んでるかのようになります。
④どんなメーカーのものが売れていますか?
最近の当店の売れ筋はCarbonMacのカーボン製チェロケース(ハードケース)です。カラーバリエーションも豊富で、特に売れているのが艶消しのサテンシリーズです。カーボンはチェロのハードケースによく使われている素材で、軽くて丈夫なのが特徴です。
◇店舗情報◇
クロサワバイオリン大阪梅田店
TEL:06-4796-9638
E-mail:umedavn@kurosawagakki.com
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